93歳の師匠とアスリートが教えてくれること。~ここは過去・現在・未来が交差する場所~
最近、指導をしていてふと思うことがあります。
「私は今、アスリートに教えているのか?
それとも、高齢者の方に教えているのか?」
時々、その境界線がなくなる瞬間があるのです。
私がアスリートに提供しているトレーニング。
実はこれ、そのまま高齢者の方にも提供しています。
逆に、高齢者の方の「コンディショニング(機能改善)」で気づいたことが、
トップアスリートのヒントになることもあります。
なぜなら、人間の体の仕組みは一つだからです。
例えば、こんな場面を想像してください。
・エレベーターの扉が閉まりそうな瞬間に、サッと体が反応して駆け込めるか。
・横断歩道の信号が点滅した時、パッと歩行スピードを上げて渡りきれるか。
・何もないところでつまずきそうになった時、とっさに足が一歩出るか。
これらは全て、スポーツ選手が試合の土壇場で求められる
「瞬発力(キレ)」や「危機回避能力」と、
全く同じメカニズムです。
必要なのは、重いものを持ち上げる筋力ではありません。
とっさに反応する「反射」であり、それを支えるブレない「軸」です。
ここ、TASHIRO CLUBには、
そんな人間の体の真理を体現している「師匠」がいます。
御年93歳になる方です。
今は会員ではありませんが、
月に一度、元気な顔を見せに遊びに来てくれます。
この方の生き様は、壮絶です。
93歳にして自ら免許を返納し、自分の意志で施設に入居されました。
誰かに頼るのではなく、最後まで自分の足で立つという覚悟です。
そして、そのトレーニング内容が凄まじい。
5kgのダンベルを入れたリュックを背負い、
毎日ジムの前の急な坂道を歩き、階段を1日100歩以上も上り下りして
、足腰を鍛え抜いているのです。
私は、この93歳の師匠とお話しするのが大好きです。
単なる世間話ではありません。徹底的に「取材」をします。
「若い頃、どんな生活をしていたんですか?」
「どんな仕事をされ、どんな運動をしてきたんですか?」
93年間、この強靭な体を維持してこられたのには、
必ず理由(歴史)があります。 その方が積み重ねてきた努力や習慣は、
教科書には載っていない「健康の正解」そのものです。
そして、私はそこで得た貴重な情報を、
ジムに通う75歳や78歳の会員様にお伝えしています。
「あそこの93歳の方、若い頃はこういうことをされていたそうですよ」
「今でも、ダンベル背負って坂道を歩かれているみたいですよ」
すると、70代の皆さんの目の色が変わります。
世間では「高齢者」と呼ばれる70代の方々も、
93歳の大先輩から見れば、まだまだ「若手」です。
実際、その93歳の方は、70代の女性会員さんのことを「女の子」と呼んでいます(笑)。
70代で「女の子」扱いされるなんて、ここ以外ではなかなかないでしょう。
でも、5kgの重りを背負って坂道を歩くその方が言うと、妙な説得力があるのです。
「あと15年、20年、あんな風に元気に過ごすためのモデル」が目の前にいるわけですから、
これほど勇気が出ることはありません。
私のジムには、トップアスリートもいれば、93歳の師匠も、
生涯現役を目指す70代の若手もいます。
一見バラバラに見えますが、私の中では一本の線で繋がっています。
ここには、人間の体の「過去・現在・未来」の全てが詰まっているのです。
アスリートには「未来の故障を防ぐための予習」として。
高齢者の方には「あの頃の動きを取り戻す復習」として。
そして人生の先輩からは「生き抜くための知恵」を受け継ぐ場所として。
「軸を作り、反射で動く」
そして「健康のバトンを繋ぐ」
このシンプルな真理を、これからも世代を超えて伝えていきたいと思います。
TASHIRO CLUB 田代

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